全国で施設運営をする介護事業会社がレンタルパソコンサービス導入に踏み切った3つの決め手とは?

株式会社サンガジャパンは、自立から認知・看取りまでお身体の状況にあわせた介護サービスを幅広く提供する主に「翔裕館」ブランドの介護施設を運営しています。
同社の総務部門では、事業所単位でのパソコン購入による資産管理の煩雑化や、コロナ禍による働き方の変化に伴うパソコン利用機会の増大といった問題に頭を悩ませていました。そこで、レンタルマーケットを利用したパソコンレンタルへと調達方法を切り替えたところ、資産管理業務の円滑化やパソコン調達費用の均一化を実現できました。
本記事では、介護業界の企業がレンタルマーケットを活用する意義とサービス利用後に実感したさまざまな効果について、総務課マネージャーの林謙介さんに話を伺いました。
事業所判断での購入によるパソコン調達では、正確な資産管理が困難
――レンタルマーケット利用前のパソコン調達方法を教えてください
従来は、全国に50以上ある各事業所の判断でパソコンを調達していました。コロナ禍前の主なパソコン利用者は施設長や事務職員などに限られていたからか、事業所は安価でパソコンを調達する傾向が強く、中古パソコンも購入していました。OSのバージョンや機種などの決まりも特になかったので、さまざまなスペックのパソコンが混在していましたね。
――事業所単位で都度パソコンを調達していたことで、どのような問題があったのでしょうか。
会社として正確な資産管理をするのが難しくなっていました。さらに、事業所では職員の異動や退職に伴ってパソコンの調達情報の引継ぎが曖昧になってしまっており、事業所側での資産管理も困難になっていました。
――パソコンの調達方法を本格的に見直すきっかけは何でしたか。
最初のきっかけはコロナ禍です。当時は対面機会を極力減らす働き方への変化を余儀なくされた影響でパソコン利用機会が急増した時期でした。各事業所でパソコン台数を増やす必要性が高まってきた頃だったので、これを機に調達方法を変えるのもありではないかと考え始めました。調達方法の見直しに本腰を入れるようになったきっかけは、2023年1月にWindows 7の延長サポートが終了することを知ったことです。OSの延長サポート期間が終了する前に私が管轄する東日本支社内のパソコン約80台の入れ替えることに決め、並行して調達方法の検討も始めました。
購入・リース・他社レンタルサービスと比較して、レンタルマーケットの利用を決定
――レンタルマーケットを知った経緯を教えてください。
元々付き合いのあるコンサルティング会社にパソコン調達方法を相談したところ、レンタルマーケットの紹介を受けました。実を言うと、レンタルマーケットを紹介されて初めて「レンタル」という調達の選択肢があることを知りました。
――他の調達方法と比べて、レンタルが優れていると感じた点はどこでしょうか。
一点目は、パソコン調達にかかる費用を均一化できることです。一般的に、介護施設の運営事業会社の収入は毎月大きく変動することはないので、支出もまた毎月一定の金額になるように調整したいと考えます。ですから、パソコンを調達した月に支出額が突出してしまう購入という手法より、レンタルまたはリースのほうが優れていると考えました。
二点目は、適切な契約期間を設定できることです。リース会社の多くが5年契約・中途解約不可という条件でパソコンを調達するそうですが、昨今のITの進化スピードを考えると同じパソコンを5年も使い続けるのはあまり生産的ではないように思います。一方で、契約期間を短期から長期まで柔軟に設定できるレンタルは魅力的で、リースより優れていると感じました。
三点目は、充実した補償サービスがついていることです。介護施設では突発的な動作をした拍子に物をぶつけたり落としたりするなど、機器の故障が起こりやすい。そうした実態を踏まえると、故障時のコスト増加リスクを抑えられる補償サービスは費用をかけてでも入れるべきだと考えたのです。また、補償サービスを入れれば、万が一パソコンが故障しても事業所が修理代を負担せずに済むという安心感を現場の職員に持ってもらえます。リースだとパソコン故障時の修理代が当社負担になってしまう場合もあるので、この点はパソコン調達をレンタルにする大きな決め手になりました。
――レンタルマーケット以外のレンタルサービスとの比較検討はしましたか。
レンタルマーケットと他社サービスを比較検討しました。当時は世界的な半導体不足やパソコン需要の急増などの影響で新品パソコンの調達が難しく、そのあおりを受けてか他社からは当社が求めるスペックと台数のパソコンの調達が難しいと言われてしまいました。ところが、同じ条件で相談したレンタルマーケットは問題なく調達可能と回答してくださったので、レンタルマーケットの導入は割と早い段階で決められました。
加えて、他社サービスの契約期間は1年までだったのに対して、レンタルマーケットはそれより長い3年間で提案していただきました。レンタルマーケットの補償サービスも当社が求める要件を十分満たしていましたので、長い目で見ても安心してレンタルマーケットにお願いできると確信しました。
介護現場も本社も、パソコンレンタルサービスの利用メリットを享受
――レンタルマーケットを利用してから2年半ほど経ちました。現在の利用状況を教えてください。
レンタルマーケットから調達しているノートパソコンは200台を超えています。加えて、東日本の全施設へのWi-Fi機器導入もレンタルマーケットに対応してもらいました。
――レンタルマーケットで調達したノートパソコンの利用者からは、どんな感想があがっていますか。
以前は旧式のHDD搭載ノートパソコンを使い続けていたので、レンタルマーケットで調達したSSD搭載ノートパソコンを使った職員は起動が早いことに喜んでいました。各事業所にレンタルしたパソコンが到着したらすぐにMicrosoft Office製品を使えるようレンタルマーケットのスタッフにセットアップをお願いしていたので、職員自らPowerPointを使ってチラシなどを作るようになったという声も上がっています。
レンタルマーケットの利用を機にノートパソコン台数を増やせたおかげで、介護職員と事務職員の双方の業務負荷軽減にもつながっています。以前は介護職員がパソコンを使って何らかの記録や連絡をする際、事務職員が使っているパソコンを借りなければなりませんでしたが、今は施設運営に必要な台数を揃えているのでその必要もなくなりました。
――パソコンを調達・管理する林さんの立場では、レンタルマーケットを利用してからどのような変化がありますか。
一番の変化は、パソコン管理が容易になったことですね。レンタル商品の全てに貼られている商品管理バーコードによって、「誰が」「どの施設で」「どのような利用目的で」「いつからいつまでの期間」利用するのかといった個体識別が簡単にできるようになりました。人事異動などに伴うパソコンの移動も、以前に比べて格段にスムーズにできています。
故障や不具合の発生時には特に、商品管理バーコードのありがたさを感じます。これまではパソコンが故障したら職員にパソコンの機種やOSのバージョンなどを聞き出す必要があり、正確な情報を把握するのに大変苦労していたのですが、現在は故障したパソコンのバーコードを撮影して送ってもらえれば即座にパソコンの情報がわかるので初動が早くなりました。
故障対応が迅速に進む点も、レンタルマーケットを利用してから助かっていることです。レンタルマーケットに故障したパソコンの情報を伝えてから交換機が到着するまで1週間もかかりません。当社ではレンタルしているノートパソコンの機種を統一しているので、いざとなったら本社にある予備機を使ってもらうこともできます。
――レンタルマーケットのスタッフの対応はいかがですか。
スピーディーに対応していただけて満足しています。担当者が足繁く訪問してくれるので、ノートパソコン以外のことも気軽に相談しやすいです。
生産性向上や安定した事業運営のために、IT活用をより積極的に進めたい
――貴社では今後、どのようなIT施策を考えていますか。
会社としては、事業所のDX化やIoT機器導入が喫緊に取り組むべきテーマとなっています。これらは利益率アップや生産性向上のために必要不可欠だと考えているからです。加えて、介護業界の場合は助成金制度の活用によってDX推進にかかる費用の一部の補助を受けられますから、このテーマを積極的に進めない理由はありません。現在検討している施策の一つが、介護職員が利用する複数のウェアラブルデバイスの統一化です。スマートフォンやタブレットの活用によって、これまで複数のウェラブルデバイスで検知・管理していた情報を1箇所にまとめられるようになると、職員の業務効率化や快適性担保につながるでしょう。
――貴社のDX推進に、レンタルマーケットも引き続き貢献してまいります。最後に、今後レンタルマーケットに期待することを教えてください。
レンタルマーケットとの初回契約期間が間もなく終了しますが、サービス内容に満足しているので今後もノートパソコンの調達をお願いしたいと考えています。社内のペーパレス化やウェアラブルデバイスの統一化を進めるにあたり、スマートフォンやタブレットのレンタルもご相談したいですね。担当者の方に当社のさまざまな事情をお話すると、「そんなものまでレンタルしているのか」と意外に思うような商品の提案を受けることもあります。当社のDX推進をさらに加速させるために、引き続きレンタルマーケットのお力添えをいただけますと嬉しいです。